中から、前の持ち主のものと見られる、
同窓会の案内(往復はがき)が出てきました。
消印は平成七年。
出席・欠席を返信しなくちゃいけない部分も、白紙でくっついたままです。
だだだだだ大丈夫ですか。
ごほっ、げふげふ。
わたくし今ちょっとニュースになってるスピリチュアル関係の
古い本にはタマシイが入っているようでちょっと恐いと思うことしばしば。
持ち主がその本を手放した経緯だってわからんですしね。
まあ、そこがいいんですけど。
BLOODダイヤモンド的でさ。
ここで、購入した本のぶっくれびゅー。
中村淳彦『名前のない女たち』(宝島社)
企画物AV女優へのインタビューの本なんだけど、すごいです。
壮絶です。
某ホームレス中学生なんてメじゃないヘビーさ。
まあ、正直、興味本位でひとの人生を覗き込もうとする自分を含めた読者に対する、
虚しさとか、微妙な気持ちって言うのが読後感です。
(しかし、引き寄せられてしまうんですがね。)
星月まゆら(メンヘラAV女優)好きの友達がいて、
あたしは、「どうしてゲボレズAVでヌけるかわかんない!」といつも思うんですが、
あたしはそこに究極な性より、究極の生を感じてしまうんですが、
まあその友達が変態であるのはもちろんなんですけど、
基本、生と性ってギリギリのとこで一緒なんだなあ、とおもいますです。
世の中のいちばん普通の道を歩んできた、わたしには理解できませぬけども。
(それゆえ、引き寄せられてしまうんですがね。)
気分転換に、『桂枝雀爆笑コレクション』。
バラエティ番組のテロップ慣れした脳が阿呆になって、
故・枝雀師匠がいまいち聞き取れないもんだから買ってみたものの、
文章におこしたらこれが、
リズムってたいせつね。
本屋さんで、ふと
「あ、あの人のアレ買いたい」
ってなったとき、
出版社別にそろえてある棚ってめんどくさい。
講談社文庫じゃ出てないか・・・新潮、角川、ないなあ・・・
お、文春文庫であったとは!みたいな。
それでもamazonばかりじゃなくって、リアルな本屋さんに足を向けてしまうのは
ステキでズキュンな出会いを求めているからなのだ。
ひび一期一会。
本日のズキュンな出会いは。
「官能小説用語表現辞典」
永田守弘編(ちくま文庫2006)
うわああ、ちくま文庫、愛してる!
君ならやってくれると思っていたよう!
確かに出版別の棚はメンドイけども、
ちくま文庫みたいに、レーベルとしての主張があるとでも言うか、心意気あるラインナップだったら、
ほかの棚とは独立してコーナーになっている意味があるってもんです。
my人生のバイブルである故・杉浦日向子さまの漫画シリーズ。
山頭火句集。
田中小実昌エッセイコレクション。
東京百話。
松沢呉一の風俗レポ本。
都筑響一の写真本「TOKYOSTYLE」
などなど。
今座っているパソコンから見える位置のチクマーズたちでこんなもん。
古典からサブカルっぽいのからユニークなものまで、品揃えは幅広いのに
なんか出版社としての姿勢が一本とおっているっていうか、
選んでいる人の感性がうかがえるセレクションっていうか、
おなじ本棚にすっと収まるんだなあ。
ふしぎ。
ちくま文庫のおかげで我が家の本棚の一冊あたりの平均価格はあがりますが、
やっぱりちくまスキー。
これからもかゆいところに手の届くステキな復刊とか文庫化、つづけて欲しいです。
ちなみに「官能小説用語表現辞典」、めちゃめちゃおもろいです。
「白い山脈」が尻なのはまだ普通かな?
「マテウスロゼのワインの瓶」のような毛の形…ってなんやねん!と。
って言うと、なんか大腸的な話題かと思いきや。
シマトラこと島田虎之介せんせいの新刊なのです。
待った甲斐があったよママン!
「島田虎之介先生の作品が読めるのはアックスだけ!」
(昔、『東京命日』の番外編が一発屋的なサブカル文芸誌に載ってた気もするけど)
ああ、・・・給料はもらえているんでしょうか。
心配です。
ともかく連載中に青林工藝舎がつぶれなくてホントによかったです。
こういう漫画家を守ってあげてくださいニホン。
2ヶ月に一回の連載なのに、
第一話に、最終話(第12話の)情景やら伏線やらが計算されきって描かれてます。
ねえさんこの人天才です。
夏休みの宿題を予定通りできる人だと思われます。
アックス最新号に
長嶋有との対談が載っていて、
『タンノイのエジンバラ』がわりと好きだったあたしは、
それを読みたいがために、同人誌より完成度の低い雑誌に千円弱を支払いました。
シマトラのとらのまき↓
ヴォネガット
ロバート・アルトマン監督
つげ義春
杉浦日向子
黒田硫黄
ああなんかそれっぽいなあ、と。
下町系写真、路地写真って最近ブームなのかな?
三丁目、メトロ、バブルと続くレトロブームはまだ続きますな。
とか思っていたらなぎら健壱さんも下町写真集出してた。
東京のいろんな表情が楽しめる写真集。
(一枚一枚に叙情をかきたてるようなコメントもついてる)
私は芸術オンチなんで写真とは何ぞやなんて分かんないけれど、
下町写真は、「圧倒的な写真の力」で写真を見る人にインパクトを与えることよりも
見る人の中にあるものを刺激して、あとは見る人の世界の中で展開させる部分が大きいと思うから、有利なのかなあ?
有利、不利って問題じゃないけどさ。
人を撮った写真は、構図とかナントカより、人が現れてしまうから、
写真が見たいんじゃなくて人間が見たい私にとっては、
無条件に素敵だったりするんだけど、
写真が見たい人にとっては評価が悪いものもあるのかねえ。
木村伊兵衛賞とった、うめかよさんの写真集も評価われているよね。
帯の推薦文くるりの岸田さんなのがいかにもだから?
私は好きだけど。
探偵ナイトスクープやVOW見て、人間の愛おしさを覚えて泣いてしまう人にはオススメ。
まあそんな人はすこし自意識過剰ですがな。
たとえば
就職活動なんかで「人間が好きです」なんて言おうもんならコミュニケーション力を問われる質問をされる。
でも、人間が好きって言う人とか、人間の写真を上手にとる人って言うのは、
いつもどこか観察者・傍観者で、どっちかっていうとコミュニケーションの外側にいる人が多いような気がするんだけど、どうでしょう?
そして、そこに写真家の哀しさみたいなもんを感じるんです。
木村伊兵衛賞といえば、
「木村伊兵衛の眼」って言う、傑作写真選+エッセイ+伝記+…みたいな本があって、
氏にゆかりのある人が何人か寄稿してるんですが
そのエッセイがけっこうどいつもスバラスイのでした。
・・・でもカラー多い本は総じてお高いのよね。
よつばと!あづまきよひこ
謝る。
土下座とかして謝る。
あたしはあづまきよひこを侮っていたよ。
「あずまんが大王の人が、幼女マンガ描いてるのか」
こういう認識を持っている人は、絶対読んだほうがいい。
なんか愛おしくてきゅんとして笑って泣ける(泣くとこはない)
私にとっては、サザエさんよりもリアリティある普遍の日常かも。
20世紀少年の読み直しをしたあと、よつばとにハマったら、
ネカフェのお会計がにせんごひゃくえんでした(アホ)
ブクオフでかなりお買い物できそうだったな…