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いきあたりばっかり。 いっつおーるらいと。
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王道ですが。

つげ義春を定期的に読み返すと、

定期的にガツンとなる。

王道ですね。

最近「紅い花」文庫版短編集を買った。

「李さん一家」でジャブをくらい、

「海辺の叙景」ラストシーンで悶死。

文庫サイズじゃ勿体無いや、大判で買えばよかった・・・



ちなみにあとがきの解説エッセイは糸井重里。

「おまえが思っているほど、おまえはたいしたやつじゃない。」
この、何もかもをぶちこわしにしてくれるような最後のひと言を、いまは誰も口にしなくなった。
(中略)
いまあらためてつげ義春を読むなどということは、もしかすると、幸福のためにはしてはならぬことなのかもしれない。
自分を「いっぱしのなにか」だと思っている若者や、仲間うちではダントツの才能を誇っている誰かが、つげ義春一発でバタバタ倒れていくようすが目に見えるようである。倒れてほしいのだ。バタバタと倒れて、そして起き上がってくる姿を、昔の若者である私は見たいのである。


あんまり派手にガツーンとやられてしまうと、

なすすべもなくポカンとしてしまうぜ。

吹き溜まってよどんでいる底流、の上を流れる希望。

爽快感と面倒くささ。

空白と混沌。

疾走感と気だるさ。

仏の前ですんごいいい形のウンコをしちゃったような突き抜け感・・・

うん、この例えは違うな。

なんなんだろな。

でも1年後とかに読んだらまた、まったく違うことを思うんだろう。




追:

昨夜トイレに置き忘れてたら、母親も全部読んだらしい。

気まずい。

いまさら性描写でぐだぐだいう年でもないのだが、

つげ義春は、どうしてか気まずい。




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モダンタイムス 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎は、実はハードカバーでの所有数のいちばん多い作家さんだったりするわけですが。

(このミスとかチェックして重力ピエロに嵌ってた懐かしい思い出w)

自分から「好き」って言ったら負けな気がするんよな、あのへんの作品テイスト。

草食男と、一癖あるサブキャラと、映画のセリフ引用と、BGMはボブディラン、みたいなね。

きゃー瀟洒、みたいなね。

ああ、違うんです。

伊坂しか読んでないわけじゃないんです。

あたしラノベは基本は読まない派なんです。

と言い訳しちゃいそうになります。

というわけで最近の新刊は買ってもいませんでした。

はずなののですが、きのう「モダンタイムス」買いました。

だって装丁の写真が好きだったんだもん。

分厚っ!久々の読書徹夜ですわ。




キャッチコピーは「検索から監視が始まる」・・・

情報化が今よりちょっと進んだ未来。

国家が表向きの概要を捏造し、真実を隠蔽したショッキングな事件があった。

そして、事件の真相に近づいた人を抹殺するためのシステムが構築された!

もしネットワーク上の誰かが、

関係者のみが知りうる事件のキーワードである「播磨崎中学校 安藤商会」を検索したら、

政府がその情報をマーク、個人を特定!

ついに謎の組織が検索者のもとにやってきて、口封じしちゃうぜ!


・・・みたいな話。

いやはや、

人間はわからないことがあると検索をする。

というのはいまや実感できる真実ですなあ。

仕事のお勉強でこのところweb上のターゲティング広告のこと、よく聞いたりするので

なんか興味深く読めまちた。


ところで、この小説には「井坂」という作者の名前をもじった作家が登場します。

その作家が小説の中でしようとしていたのは、

「一見普通に見える小説の中にキーワードを撒き散らし、それを検索させることとによって事件の真実を知らせること」

そもそも、あたし、作者が自分の小説に登場ってすっげーーーーーーーーーー嫌いなんです。

H月R太郎氏とかね。名前は違えど、K極N彦とかもそう。

あの自意識過剰感がいや。(あ、手塚先生みたいなのはもちろん別よ。)

で、「伊坂もついに・・・」となんかイヤーな気持ちになったわけですが

いや、ちょっと待てよ。

ウェイタミニッ!

ながったるい作中作まで持ち出して描かれた作家は、

確実にこの作品の中で超重要な役割を果たしている。

あとがきでは、

「作家の名前が井坂なのはめんどいからてきとーに決めたためです」

って伊坂さん弁明しているけど、そんな重要人物をめんどいからって自分と同じ名前にするか?

ということは、名前には必然性があるってこと?

つまりは井坂=伊坂という暗示?

すなわち「モダンタイムス」は井坂の作中作と同じ役割、つまり娯楽小説の体をとっているけど、

実は真実を告白するために書かれた本?

「モダンタイムス」は長編だから回収し切れてない伏線とかもある、

もしやそれらに重要な意味が?

この小説はなにかもっとおおきなものへの誘引?

などと考えてしまうあたしは、

「小説のクロスメディア」の可能性についてわくわくしています。




で、

とりあえず、

作中で何人も死ぬ目にあった「危険なキーワード検索」を実際にやってみたら、

講談社が特設サイト作って待ち伏せてました。

作りもなかなか凝っていて、

やるな、講談社w

小説の内容より、その「仕組み」の目新しさに感動。




以下蛇足。

検索履歴を元に広告表示・・・って今でもあるけどさ、

あれ普通に怖いよな。

たとえばコスプレグッズとかについて散々調べていた人のところに、

その関連の広告が後日配信されたりする。

でもインターネッツて完全な個人ツールじゃないから、

例えば、旅行計画立てようと、彼女と一緒にネットサーフィンしてる状況があったりする。

もちろんコスプレの検索履歴は全部消して。

そこで鋭い彼女だったりすると・・・

「あれ?なんか広告の内容に偏りがあるっぽいんだけど!
あんた普段なに調べてんの??!!」

みたいなね。

あーこわ。

 話題の本は立ち読もう。

ありがとうジュンク堂。

本日の立ち読み。

「草食男子の恋愛論」 森岡正博

さいきん流行の「草食男子」ですよ、奥さん。

表紙は、あの人が描いたシモキタ風メガネ少年ですよ(下北沢には行ったことないので妄想)

まあね・・・

「がっつかない」草食男子のくせに恋愛マニュアル本を読んじゃうってのが、

なんか気持ち悪いよね。

一人の好きな人のための恋愛マニュアルって謳っているものの、

恋愛マニュアルには変わりないわけだし、そこに真剣みが加わっている分、なんか重いわー。

1to1否定派でごめんw



でもさ!てゆーかさ!

男の子はさ、悶悶としたらいいじゃない!

一見さわやか草食系で、でもすげー中身どす黒い、ってほうがリアリティあるじゃない!

肉とか別にいらねーや、って理由で肉食わないんじゃなくて、

ほんとは涎が出るほど肉が食いたいけど、ライオンに迫力負けしてとても食いにいけない・・・

それが草食男子の本分であってほしいんだけどなー。

トムソンガゼルの女の子たちみんなに、

「ライオンさんは過激すぎよ。その点しまうまさんとだったら安心生きていけるわ」とか言われて、

「ははっ、僕は草食だから」

って言ってる裏ではきっと、

「おりゃー!ほんとは全員かたっぱしから食い散らかしてやりてーぜ!」

って企んでるのさ。

(根岸かよw)



まあ、でもあれなんだろね。

最近定義されるような「草食男子」は、

大槻ケンヂ読んで

「うおーかっこ悪いけどもてたい!バンドしよう!」

みたいな経験することなく、わりとスマートに生きてるのかもな。



ワタクシといたしましては、

彼らがココロの底まで草食なのだとしたら、

その上、このマニュアル本みたいに一人を愛することに長けているんだとしたら、

そんな男子は逆にちょっとイケスカナイっすわ。











『生物と無生物のあいだ』 (福岡 伸一)

たくさん売れてるらしくて、本屋に平積みされていた。

まだ、さわりしか読んでないけど、とてもたのしいほん。

理系なのに、こんなに文章がうまい著者に嫉妬。

って、いや、

もともと理系の人のほうが、人間ドリーマーでろまんちっくだよね、きっと。

算数の難しい式と、鉄のくずをガチャガチャとやる向こうがわに、

ロケットを飛ばそうって人たちだもんな。

あほみたいに小さななんかよくわからないものを見つめた先に、

世界中の人を病気から救おうってひとたちだもんな。

その点、文学者は閉じているのかもしんないなあー。


というのも、

高橋源一郎の推薦文が「これは文学だ」みたいな内容だったんだけれど、

ってゆうか、

生きるってデスクトップの上に文学やら科学ってフォルダがあって、

必死に新しいファイルを増殖しているのかもしんないよな。

階層的に。

あまのじゃくだから、

なんかそれってちょっとこう、

いらっときたりもするんだけど、きっとしょうがないんだろう。

生き死にの話をしたら、そんな真面目な話をしたふたりの、にんげん関係が深まって、

そういうのは、いやだな。

誰かが死ぬ小説はいやだとか、ハルキあたりの作中人物が言ってたよな言ってないよな。

そういうむずかしいの考えるのいやだから

とりあえずたくさんお酒飲むとよい。

で、

きのうの備忘録。

同期でべろんべろんに酔っ払っていると、

セクキャバのはなしが、なぜかアツい未来の話になり、

ついに、グーグルおたくが主張した。

「未来を予測する一番いい方法は、未来を作ることやねん!ってアランケイがゆってた!」

ちょw

おまえらベンチャー企業ですか。






何度か読み直して、

「おやすみプンプン」は

もしかしたら

すごい名作なんじゃないか

と迷い始めた今日この頃、

がつがつしてなくて物腰が柔らかいのにデキル営業さん、

というステーキな先輩のデスクの上に、浅野いにお全巻そろっていました。

ちょ、会社に「素晴らしい世界」とか置かないでくださいw


※自分メモ用さいきん読んだ本

「聖少女」倉橋由美子

大学時代の友達がバイブルにしてた本。
たくさんの人の前で、この本をバイブルだと言い切る君だ好きだ。妖。
すべての表現を書き留めたいほどの、文章の魅力。
個人的にはもっとあっさりした文体の方が好きだけど。

「関西ルインズ」石津昌嗣

見開きページの、左が写真で、右がそれにまつわるエッセイになっている本。
雨の日の夜、本屋に行って、店頭に平積みされていた本をぱっと開いたら、
夜道に置き去りにされたビニール傘にヘッドライトが当たっている写真があって、
「ちょうど雨の日に。たいむりー!」と気に入って即買い。
これがいけなかった。
文章の書き出しはすごく好きなんだが、落としどころが説教臭い。
回顧主義?社会批判?多いし。
あー無理だこういうの。
よく見たら産経の新聞連載だったんだね。だからこんな文章なんだろか?

「新新ちょっといい話」戸坂康二

これは大アタリ!
ちょうど大学時代読み漁った江戸期の随筆モノの体。
人物や事象にまつわる小話がつぎからつぎへと連ねられる。
文章も内容も味わい深くてふふふ。
でもこのシリーズ絶版ぽい。
待ってろファッキン古本屋。

「私の愛するおばかさん」
みやわき心太郎

レイプマン描いた人の貸本時代のほん?
完全にジャケ買い。
半分意味分からんが表題作の雰囲気とか好きだなあ。絵とか。



社会人になったんだもんビジネス本読まなきゃ★
とか思いつつ、小説と漫画ばっか読んでるなあー。
わりと暇な現在の研修期間中に、やりたいことやらにゃなー。
・火の鳥の読みのこしをコンプリート
・二十世紀少年、映画化前にもう一度一巻から読み直す
・「魔女」すばらしすぎた五十嵐さんの別の本探す
・タルホまとめ読み
・でも、仕事のお勉強もしたい

あー今になって京都三月書房とかに行きたすぎる。
ついでにニートな友達んち行って、赤色エレジー(林静一のほう)読んで阿呆みたいに共鳴したいぜ。
もうエクセルとかに時間費やしたくないよー(費やしてるけど!)






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