忍者ブログ
いきあたりばっかり。 いっつおーるらいと。
[71]  [70]  [68]  [67]  [66]  [65]  [63]  [62]  [61]  [60]  [59
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ぶろぐサボりがちなのは、パソコンが止められたから。

そして上映会の作品提出締め切りが迫っているから!!

なんかの栄養素が足りないのか、若さの欠如か、

徹夜で映像編集すると、自分の目が自分でコントロールできない。



うるうるした目のまま出かけた。

用事(面接)まで時間があったので、ベンチでぼおっとしていた。

夕暮れの町は、いつでもシャルウィーダンス的哀愁をかもし出す。

知らないおじいさんがやってきた。

ここだけ都会のベンチじゃないみたいだ。

おじいさんと話をした。

穏やかな一瞬だった。

ベンチは不思議な空間だ。

誰かと隣り合って話をするってことは、ベンチ以外ではあんまりないと思う。

ベンチでの会話、というと

映画「フォレストガンプ」を思い出す。

「一期一会」というコトバの読み方とその意味を知ったのがあの映画だった。

彼の人生が、例えば喫茶店の向かい合った席で息子に・・・だとか、

ベンチ以外のシチュエーションで語られたならば、

私は決してあの映画を好きにならなかっただろう、と思う。

話を戻して・・・

おじいさんの奥さんはもう死んでしまった。

話してるうちになんだか泣きそうになったけれど、それはおじいさんに失礼だと思ったので、必死に涙をこらえた。

おじいさんと別れ、ビル群に向かう。

私のいた夕暮れの町を見おろして仕事するオフィス。

面接官と私は向かい合って座り、

おだやかな面接が続いた。

最後に面接官が言った。

「一番最近泣いたのはいつですか?」

面接で、こんな質問初めてだ。

「泣いてはないのですが、ここに来る前、おじいさんに出会って…」

我慢していた涙は、出口付近で待っていたらしい。


その後、ねえさん号泣(社会不適合w)

「おじいさんがひとりなのは…おばあさんが…うえっ…うえっ…死んじゃったからなんです…」

面接官は、予期しなかっただろう事態に、冷静にあきれていらしゃった。

貴重な面接時間は、

マスカラべろべろ、涙ぼろぼろで終了。

部屋を出るとき面接官に謝ると、

「おじいさん、か。」

と苦虫を噛み潰したような顔のまま、笑ってごますのだった。



いつの間にか日は落ちて、駅の看板が明るい。

おじいさんは今晩何を食べているんだろうか?

と考えると、再び泣き出してしまいそうな風の冷たさを感じる私なのだった。

ベンチのあった辺りは、もうすでに薄暗く、

月が淡い都会においては、

煌々としたオフィスタワーの光が月光代わりなのだった。




感傷的になるのは、現実の世界を物語化しようとする私の悪い癖だ。

夕暮れとか、両極端の比較とか、良くない。

良くないね。

安っぽい三文小説みたいだ。

でも、まちが夕暮れると、

私の世界では決まって、

おじいさんの背中は小さく、

ビルの姿は無機質に立ち現れて、

存在しない夕飯のにおいまで漂ってくるような気になるのだった。

ハイ、

冷静に、おめめがクールになるような目薬を買おう。

PR
Comment
name 
title 
color 
mail 
URL
comment 
pass    Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
管理人のみ閲覧可   
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
プロフィール
HN:
まるさ
性別:
非公開
自己紹介:
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
ブログ内検索
Template by Crow's nest 忍者ブログ [PR]