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お寺で、みんなの集まる居間には、とても美しい仏像の写真が飾ってありまして。

教科書でも何度も見たことのあるやつ。

広隆寺の弥勒菩薩像ですっけ。

うつむき加減で、片手を顔元に添えてほほえんでいる、あいつです。

仏像マニアじゃないんで、仏像のアレコレは分からないんですが、

そんな私でも、綺麗な顔だなあ・・とうっとりしてしまう、あいつです。

初めて教えてもらったんですが、この弥勒菩薩像、ずいぶん艶っぽいエピソードがあるんですね。

なにやら、

数十年前、彼女を見に来た京大生が、あまりの美しさに抱きついてしまい、右手の薬指を折ってしまった事件があるとか。

わー、罪な(?)ほとけさま!

仏像は何も喋らないから、すべては静寂の中。

対峙したふたりの間に流れていた空気、

指がポキリと折れてしまった瞬間の彼の気持ち、

そして、その事件から数十年がたった今も静かに口角をあげて座っている仏さまのことを考えると、

なんかこう、ほほえみの奥の幻想性が染み入って、

写真のなかの弥勒菩薩像から目が離せなくてしまうのです。

清いからこその妖艶。

魅せられた、というんですかね。

泉鏡花が描くような、ミステリアスな女性とそれに迷う青年像を重ねてしまいます。

今昔だか、古今著聞集だか忘れましたが、

仏像を愛しすぎて、ホントに愛しちゃった男の話が載ってなかったでしたっけ?

教科書には載らない古典w

昔から、美しすぎる仏像に惑った男の人はけっこうな数なのかもしんないですね。

聖と俗とがまじる危うさ、至上の禁断の愛!みたいな話、おねえさん大好きです。



というわけで、

お寺では、いろいろな人といろいろな話をしましたが、

この話がいちばんのお気に入り倉庫に入りそうです。

いやーフィティシズムロマンチカ。








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